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第一章. 光電子顕微鏡PEEMとはどんな装置か

電子顕微鏡には基本的に図1に示すような4種類があります。像を作る方 法としては、光の顕微鏡でおなじみの レンズを使って試料の像を拡大していく直接写像方式と、細いプローブを試料上に走査し、それぞれの位置か ら出てくる電子の量を試料位置に対してディスプレイに表示するスキャン方式に大別されます。一方、試料の 何を見るかと言う点では、電子 ビームを試料の上から下まで透過させて全体の影響即ちバルクな性質を調べる 顕微鏡と、試料の表面から出てくる電子を観測する、つまり表面観察の二つの方式があります。

ここは、PEEMの説明ですから、PEEMが属する表面顕微鏡の方を見てみますとスキャン方式としてSEMが上げられ ていますが、SEMを表面顕微鏡と言う人はいません。SEMの加速電圧は数百Vから30kV程度まで変化させることが 出来ますが、30kVでは試料中に数ミクロンも電子が潜り込んでしまいますので、表面と言うよりはバルクの 性質を反映した像になります。近年、低加速電圧SEMと言うのが脚光を浴びましてほとんどのSEMが数百から 2kV程度までの低加速電圧での観測が出来るように作られていますが、これは試料のチャージアップを防ぐ ための対策です。

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